２０代の女性です。前歯の前突感を気にされてご来院されました。分析の結果、下顎骨の後退と上下前歯の著しい前方突出と、それに伴う口元の著しい前方突出を認めました。下顎の後退が認められる方の場合、口元の突出感を改善するためには、通常よりも前歯を後方へ移動させなければなりません。

そのため治療方針として上下左右の歯を１本ずつと、上下左右の親知らずも追加で抜歯し、親知らずがあったスペースへ奥歯を移動させることで、通常よりも前歯を後方移動させることにしました。そのために歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正を選択しました。

治療中には後方移動の進み具合を調べるためにおよそ１年毎にレントゲン撮影をし、再評価をしてあとどのくらい後方移動したいのか、どのくらい後方移動出来るかを患者様と検討しながら治療を進めていきました。治療後は口元の突出感が無くなり、機能的にも審美的にも著しく改善が認められ、患者様も非常に満足されていらっしゃいました。